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歯根が割れているということは、歯を支えている骨が吸収しています。その2
前回のブログの続きです。
歯根が割れているとその周囲から骨の吸収が起こります。通常のレン
トゲン画像では、どの範囲まで吸収が起きているのか確認することが
できませんので必ずCT撮影を行います。CT撮影の利点としては、
その他には埋入するインプラントのサイズの選択、神経の走行や
上顎洞内の炎症の有無など多くの情報が得られます。
CT撮影はインプラント治療だけではなく、骨の吸収の度合いが重要
な歯周病の治療や歯の神経の本数の確認や走行を確認したい根管治療
さらには親知らずの抜歯においても使います。
さて話を戻しますと、画像1は抜歯を行い、外側の歯茎を切開し
骨の吸収がどのくらい進んでいるかを確認しているところです。
この時はCTを導入する前で、インプラント手術のため切開を行って
います。緑の丸印の部分が歯の根の亀裂に沿って吸収を起こしていま
す。現在では術前のCT撮影により、骨の吸収がどの程度進んでいる
のか、3D画像で把握することができますので切開は行いません。
抜歯後欠損した部分をインプラントだけでなく、ブリッジや
または入れ歯を装着するにしても、歯根破折を起こしている
歯には、このよう吸収が進み被せ物の形態の支障が出たり、
口腔清掃が難しくなることもでてきますので、なるべく早めに
治療を受けてください。