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上の前歯を抜歯して数か月経過した歯ぐきの状態ではインプラントは難しくなることがあります。part 3
前回の続きです。
黄色い丸印が右上2番を抜歯して数か月経過した状態のCT画像です。
歯茎は治癒していますが、歯茎の下はこのようにえぐれた形状を
しています。一般的には、抜歯をするとある程度骨は再生しますが
このまま吸収を続けて非常に細くなることもあり、それはある程度
4タイプに分類されていて、抜歯の前にほぼ予測が可能です。
話を戻しますが、今回の症例ではインプラントの埋入と同時に
吸収した骨の部分に人工骨を充填しました。(青い丸印の部分)
この方法を選択した理由はもう一つの方法であるGBR 法より
術後の腫れや痛みが大きく異なること以外に、歯茎を切開しないため
歯茎に傷跡が残らないという利点もあります。また人工骨の選択も
重要で、人工骨には吸収性と非吸収性の2種類があり、骨の欠損状況
によって、使いわけることが必要です。吸収性は文字通り自身の骨が
再生してくるとなくなります。非吸収性はなくならず残ります。
今回は非吸収性を選択しました。