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上の前歯を抜歯して数か月経過した歯ぐきの状態ではインプラントは難しくなることがあります。part 1
左上2番(黄色い丸印)を他院で抜歯後、歯茎が治るのを待ってから
インプラントを埋入する予定の患者様が、セカンドオピニオンで来院
されました。前医の治療方針は骨が吸収してしまったので、人工的に
顎の骨を再生する処置(GBR法といいます)を行って4か月~6か月
後にインプラントを埋入するということです。その方法も全く正しい
方法ですが、当クリニックでは「患者様になるべく痛みを与えず、
短い治療期間でインプラント治療を終わらせる」ことを目的に
抜歯即時や即時負荷というインプラント方法を数多く行っています。
この患者様の青い丸印と黄色い丸印の歯茎を比べてみると、黄色い
丸印のほうが抜歯のために歯茎が痩せています。患者様としては
青い丸印と同じくらいの歯茎の膨らみはほしいものです。それにより
左右対称の長さの歯を入れることができます。しかしこのような
痩せた歯茎の状態のままインプラントを埋入し、仮にインプラントが
骨と結合しても、長い間良好な状態を維持することは難しいです。
また歯茎がへこんでいるために歯が長くなり、歯の付け根には
いつも食べものが溜まるため、審美的にも機能的にも十分満足を
得られる被せ物を入れることはできません。このような症例では
抜歯と同時にインプラントを埋入することにより、100%吸収は
しないとは言い切れませんが、ある程度は防ぐことはできます。
ではこのように凹んでしまった歯茎を改善するには
どのようにしたらいいのでしょうか?それは次回のブログで
説明したい思います。