記事タイトル
上の部分入れ歯にインプラント4本埋入し針金がない入れ歯を装着した症例
1、術前診断、治療計画
私の勤務医時代からの患者様で
30年以上治療に通われています。
インプラントオーバ―デンチャーとは
インプラントで入れ歯を支えます。
固定式のブリッジとは違い
入れ歯には変わりありませんので
取り外して清掃することが必要です。
利点としては
▼入れ歯の安定が良くなりますので
よく噛めるようになります。
▼入れ歯の下に食物残渣が入りにくくなります。
▼入れ歯の動きが少なくなりますので
顎の骨の吸収をおさえることができます。
注意点としては
▼メールキャップというインプラントと入れ歯を
つなぐ装置が経年劣化します。
個人差はありますが
半年から1年毎に交換する必要が出てきます。
▼歯茎が痩せて入れ歯との間に隙間が生じたら
その隙間を埋めるリベ―スという処置が必要です。
2、インプラント1次手術、2次手術
この症例では
残せるのは
前歯の3本(画像1 黄色の矢印)だけですから
インプラントは左右に2本ずつ
合計4本埋入します。
その4本はなるべく離し
等間隔に埋入することが理想です。
そうすることにより
より一層入れ歯の安定が向上します。
上顎の場合
欠損している歯の数や顎の大きさなどのより
最大6本インプラントを埋入する場合があります。
今回は
太さ3、75ミリ 長さ10ミリの
スプラインHAインプラントを4本使用しました。
3、被せものの装着、メンテナンス
入れ歯は
保険適用外の金属床を
使用しています。
インプラントオ―バーデンチャーの利点には
針金がないので、残っている歯に
負担がかかることがありませんし
審美性にもすぐれています。
メンテナンスは3か月毎です。
定期的にレントゲンで
インプラント周囲に炎症が
生じていないか確認していきます。
検査代
CT撮影12000円+税
その他保険負担金がかかります。
相談料
無料
治療費
インプラント1本(25万円+税)×4
100万円+税
金属床
20万円+税
合計120万円+税
期間 6~8カ月程