記事タイトル
右上奥歯4本欠損にインプラントを2本埋入し義歯から解放された症例
1、術前診断、治療計画
右上奥歯4本を失いしばらく入れ歯をされていましたが、
上手く噛めない、滑舌が悪い、長い時間入れてられない等
様々な理由で、他院からの紹介で来院された患者様です。
問診において全身的疾患はなく、
インプラント手術の際注意する薬の服用はありません。
早速CT撮影を行い、
▼上顎洞までの骨の厚さ
▼上顎洞内の粘膜の肥厚の有無
▼上顎洞の大きさ
▼上顎洞と鼻腔との間の交通の有無
など確認します。
続いてインプラント・シュミレ―ション・ソフトを使い、
最適なインプラントのサイズを選択していきます。
今回の場合は、歯が4本欠損してますので、
インプラントの本数は2~3本でブリッジタイプになります。
では2本または3本どのように基準で
選択するかといいますと、
▼噛む力の強さ
▼顎の大きさ
▼相対する下顎が、入れ歯または天然歯のどちらなのか?
など、いろいろな条件から、決定します。
今回は2本のインプラントを使い
4本のブリッジを設計することにしました。
さて一番気になる上顎洞までの骨の厚さです。
手前のインプラントはそのまま埋入できますが、
もう1本のインプラントの埋入部位の骨が足りません。
この場合2つの方法があります。
①人工骨と同時にインプラントを入れる
②人工骨だけ入れて、数ヶ月後にインプラントを入れる
患者様の希望はインプラント治療中も入れ歯を入れておかないと
歯がないので、困るということなので、②を選択しました。
使用したインプラントは
スプラインHAインプラントでサイズは
直径3、75ミリ 長さ10ミリです。
2、インプラント1次手術、2次手術
手前のインプラントは通法通りに埋入を行いました。
次に後ろのインプラントは骨の厚みが足りないため
人工骨(画像1の黄色い矢印)のみ入れておきます。(画像1)
4ヶ月後に後ろのインプラントを埋入します。
若干骨の厚みが不足していたので、
再度骨を追加してインプラントを埋入しました。(画像2)
3、被せものの装着、メンテナンス
さらに3ヶ月後に
2本のインプラントが
骨にしっかりと結合したことが
確認できたので、
ジルコニアを使った
被せものを作製しました。
検査代
CT撮影12000円+税
その他保険負担金がかかります。
相談料
無料
治療費
インプラント1本(35万円+税)×2
70万円+税
ダミー1本(15万円+税)×2
30万円+税
合計100万円+税
期間
7カ月程度