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インプラントを使い上下顎ほぼすべての歯を治療は時間がかかります
1、インプラント埋入前
下の前歯を除き虫歯や歯周病に罹患された患者様がインプラント治療
のご相談に来られました。まずはCT撮影します。CT撮影は通常のレ
ントゲンだけでは確認できない神経の位置、骨の3次元的な情報、骨
の硬さ、顎関節の状態、上顎洞(副鼻腔)の炎症の有り無し、鼻中隔
や鼻腔の状態、歯周病に罹患した歯の周囲の骨の吸収度合い,根管治
療の状況、歯の根の膿(根尖病巣)の有り無し、歯の根の取り残し、
歯の根の破折の有り無し、被せ物の適合の状態、オトガイ神経の走行
状態、骨の硬さ、薄さなど様々な情報を確認できます。この情報と
患者様の口腔内の状況やご希望などを伺いながら治療計画をご相談
していきますので、このCT撮影はインプラント治療をはじめる上で
必須なものです。今回の症例は上顎に7本下顎には奥歯に3本のインプ
ラントを埋入しました。
2,プロビジョナルの装着
プロビジョナルは聞きなれない言葉だと思いますが、簡単に云えば
「仮歯」です。ただこの仮歯は通常の仮歯と全く違います。光学印象
を用いて作られたものです。最終的には被せ物の材質はジルコニ
アセラミックになりますが、硬度の高いプラスティックでできていお
り最終の被せ物と全く同じ形態ででき上がっています。この状態で
数週間使用していただき、発音、咀嚼、嚥下、見栄えさらには清掃状
況を確認して大丈夫であれば完成です。このようにほぼ全顎を治療す
る場合にはより慎重に治療を進めていきますので、時間がかかります
ことをご理解ください。