上の前歯1本の抜歯と同時に即時荷重を行った症例です。

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上の前歯1本の抜歯と同時に即時荷重を行った症例です。

黄色い矢印の部分の前歯が何度も外れてしまうので、その治療に来院

された患者様です。早速CTで歯の状態を確認してみたところ、歯の付

け根の部分に亀裂がありそのために外れて付け直しても外れやすい状

態になっていることを患者様にご説明したところ、患者様はインプラ

ントをご希望されました。黄色い矢印の歯の両脇の歯は片方が差し歯

もう片方は天然歯です。ブリッジでもいいのかなと思われるかもして

ませんが、ブリッジは平均8年、インプラントは20年というそれぞれ

の平均寿命がわかっています。となるとランニングコストなども考慮

するとインプラントが最善な治療方法といえます。

 

  • 上の前歯1本の抜歯と同時に即時荷重を行った症例です。

1、抜歯と同時にインプラントを埋入

抜歯と同時のインプラント埋入は歯茎を切らないフラップレスを原則

としていますので、術後の腫れた痛みはほぼありません。そして歯茎

の治癒を待っている間に外側の骨が吸収を起こします。そのために抜

歯と同時にインプラントが埋入できるということは骨の吸収が始まる

前にインプラントを埋入できるので、患者様には大きなメリットとな

ります。骨を作るGBRという処置をしなくても済むからです。インプ

ラントは人工骨で作った骨の中に入れるよりも、自分の骨の中に入れ

たほうが長くいい状態を保つことができます。

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2,埋入したインプラントに土台(アバット)を取り付けます

PEEK材と呼ばれている土台をインプラントに取り付けます。歯茎を切

開していないことで審美に優れた被せ物を製作することができます。

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3、仮歯の装着

左右対称とはいきませんが、仮歯を装着しその日の治療は終了です。

仮歯は両隣の歯に接着剤で固定してありますので、外れる心配はあり

ません。このように仮歯を入れることでインプラント治療中の患者様

のQOL(生活の質)を下げることを防ぐことができます。仮歯の部分

で硬い食べ物を食べたり、仮歯の部分でくいしっばたりするなどしな

いよう2か月間注意が必要です。仮歯はあえて隣の歯と比べて短くし

てあります。これは審美性の高い被せ物を製作するためです。

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